中町氏がフィリピンで感じたものは「風の音」。フィリピンの人々にとって古来より生活に欠かせない椰子。建物を作り、水分と栄養を補給し命を支えるもの。そんな、椰子の林を見上げて太陽の光が差し込むときの色、風がヤシ林を通り抜けるときに醸し出す音、それがKIMONOのモチーフとなった。
上石氏は現地を訪ね取材を行い、大きな椰子の葉を2つに裁断したときに見えた文様、建物の屋根の裏側に見えた、組んだ椰子の文様といった2つの文様をつなぎ、ジャスミンの花に太陽の光を映して時間の経過をデザインすることでフィリピンを表現した。