夕日に映えるアルプス山脈と、ステンド状に取り方された中に描かれたアルプスの高山植物が、工芸家らしいデザインで構成されています。スイス国旗の赤と白を基調として力強いタッチによる手描き友禅で、圧倒的な印象を見る人に与える作品です。よく見るとチロルのホルンやワイン、時計など作者の遊び心も窺えます。
西陣の龍村美術織物がスイスの有名な統計に注目し、文字盤や時計の針などの精密な意匠を高度な手織の技法によって織り上げました。世界から愛されるスイスの時計のデザインに、スイスの悠久の時間とともに刻まれた文化や歴史を織り込んでいます。