沖縄に伝わる琉球紅型の技法を用い、国旗の色に合わせて全体を片身代わりに構成した。首都サラエボに架かる橋は、内戦からの復興のシンボルとして描き、日本との関わりを表す意味で桜の花を描いた。鳥や蝶や花は沖縄の縁起のよい文様であることから、ボスニアヘルツェゴビナの平和と協和の願いも込めて描かれている。全体に見える松川菱の文様は、よく見ると橋のようにも受け取ることができ、これは民族の融和と人々の架け橋という作者の意図が込められている。
琉球花織や琉球絣の技法を用い、サラエボ川の水を意味するブルーの地色に鳥や花や民族衣装の文様を織り込み、それを彩り豊かな花織でつなぐことで人々の融合と協和を願う作者の想いを込めて織り上げられている。