エストニアの国旗の色である、青・白・黒を基調色として、シンプルなデザインを好む人々の好みに合わせて、国花の矢車菊を大きく配置した作品。一見シンプルに見える文様だが、よく見ると花の輪郭は糸目による袋を使い、薄紫のアウトラインが効果的に用いられている。また、散りばめられた花びらや、こまかく描写された花弁など、作者のこだわりを感じ取れる。写真では見えないが、クリスマスデコレーションの発祥の国であることから、八掛にはクリスマスツリーを描き、作品に彩りとユーモアを添えている。
エストニアの博物館の資料から取材した民族文様に注目し、西陣織の技術で織り上げた作品。リボン留めと云われる経糸と緯糸の組織によって組紐のような織り上がりが特徴的です。エストニアカラーの中に赤が映える配色に作者のセンスを感じます。