日本工芸会を代表する作者が、絞りの技法を用いて芸術的センスで制作した作品。さまざまな文化や伝統を誇るスペインにあって国全体を表すコンセプトは「太陽・光」であることに注目し、太陽の陽射しをスペインカラーで表現し、光の角度は首都マドリードの緯度と合わせるという隠れた工夫もされている。単純に見える色彩も、よく見ると複雑な絞りの技法を駆使し、それを繰り返すことで生まれている。多くの専門家から高い評価と驚嘆の声を拝受した作品です。
ピカソやミロなどの前衛芸術を生んだスペインの気風を、太陽をテーマに織り上げた芸術的な作品。ダイナミックな動きのあるデザインの中に繊細な織技術が潜んでいて、命の輝きや人間の生きる力を象徴する作品。これだけの複雑なデザインを手織によって織り上げる織元の技術の高さにも注目していただきたい。